
2024年10月より、カザフスタンの2大学、Kazakh Agro-Technical University、Kazakh National Agrarian University及びカザフスタンの国の食品研究機関であるKazakh Research Institute of the Food Industryとの共同研究プロジェクトをスタートした獣医学部動物資源科学科の有原圭三教授。そのユニークな組み合わせ、取組について、有原教授に話を聞きました。
―今回、カザフスタンの2大学及び国の機関と共同研究プロジェクトを行うことになった経緯を教えてください。―
カザフスタンという国はあまり馴染みがないかもしれませんが、元々はモンゴルのような農業・遊牧の国です。かつてソ連の一部でしたが、1991年のソ連崩壊により一国家として独立しました。カザフスタンは世界一のウラン産出国で、豊富な地下資源を活用して急速に国が発展している一方、農産物については、生産はしていますが、それを食品として加工する技術は日本ほど発展していません。大きな食品会社が無く、加工食品は輸入がメインのため、食品産業の発達に国として力を入れており、その一環で今回、カザフスタンの2大学と国の機関、北里大学の4機関の連携で農産物を利用して付加価値の高い製品を作る技術確立を目指すプロジェクトが立ち上がりました。


―今回の共同研究プロジェクトに支給される助成金も多額で、カザフスタン側の期待の大きさも感じます。―
カザフスタンの食品分野は日本と比較すると、基礎研究があまり行われておらず、逆にカザフスタンでは、日本では企業が行っているような食品開発を大学が行っています。本プロジェクトでは、北里大学が食品分野の基礎的研究を担い、カザフスタン側がそれを応用して食品加工製品を開発することが見込まれています。
今回のプロジェクトには、日本に比べて一件当たり約20~30倍の巨額な国の補助金が分配されています。海外大学発の研究プロジェクトでは日本の資金を期待して声掛けが来るパターンがよくあるのですが、今回のプロジェクトではカザフスタンが資金負担をする予定です。

―今後のプロジェクトの予定を教えてください。―
プロジェクトは2024年10月に開始し、初年度はプロジェクトの本格的なスタートに向けた準備を行い、3月ごろにはカザフスタンの学生が十和田キャンパスに来る予定です。これまで私はカザフスタンと交流はありませんでしたが、カザフスタン側が私のことを知っていたことから今回、オファーがありました。ロシアの学会などで講演をしたことがあり、そこから情報を得て協力依頼があったのかもしれません。


―共同研究で得られたシーズは相互で利用することが可能で、良い研究成果が得られた場合には日本企業でも活かすことが期待できるため、今後は食肉・乳業メーカーなどの日本企業も合流する可能性がありそうと話す有原教授。今後のプロジェクトの進捗に注目です。―

概要
【Kazakh Agro-Technical Research University】
・カザフスタンのトップ3大学
・約12,000名の学生
・所在地:首都アスタナ
・設立:1957年
・9学部38学科、849名の教員

【今回の国際共同研究プロジェクト】
・テーマ :持続可能な農産物の高度利用
・研究期間:2024~2026年
・助成機関:カザフスタン政府
・助成金額:総額2,440,200USD(約3億8000万円)
・研究組織:Kazakh Agro-Technical University(プロジェクト主幹)
Kazakh Research Institute of the Food Industry
Kazakh National Agrarian University
Kitasato University (有原教授、横山特任助教)
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